アフリカ・ガボンの状況

日本でも、アフリカにおけるCOVID-19の状況が報道されるようになってきました。この記事では、僕のフィールドのあるガボンの状況を少し書いておきます。この記事の情報源は「たびレジ」など日本の外務省発信の情報と、カウンターパートであるガボン人研究者から直接メール等で聞いたこと、それに、自分自身の体験です。

ガボンで感染者が確認されたのは3月12日です。3月8日フランスから帰国した 27歳のガボン人男性で、入国時には発熱等の症状はなく、帰国後に発症し、検査の結果陽性が確認されました。

そして、4月17日現在の累積感染者数は108人 ( 外務省海外安全情報(ガボン)) です。数日まえにガボンの友人が「50人を越えた」とメールをくれたばかりだったので、この記事を書くために確認して、急増ぶりにおどろきました。

現在、ガボンは国境を閉じています。国内の移動や行動にも厳しい制限がかけられています。首都リーブルビルでは、外出は生活必需品の買い出し等に限定され、しかも自分の居住区域外に出ることは禁止です。露店はすべて禁止。買物の際、いちど手に触れたものを戻してはいけない。散歩もだめ、とのことでした。

ゴリラを含めた野生動物への感染を避けるため、3月以降、観光客の受け入れを停止し、管理や調査の場合は、国立公園に入る前に14日間の検疫期間が設定されました。やがてそれはさらに強化され、新規に調査等で入ることができなくなりました。

僕たちの調査地のムカラバには、現在ガボン人カウンターパートが一人滞在して調査を継続しています。彼の出張期間が終わった時点で、いったん調査活動は休止になります。

今後、物流がとどこおったり、職を失ない収入源を失なった人びとが地方都市から田舎に移動し、自給自足に基盤をおいた生活をしようとしたとき、野生動物に対するプレッシャーが高まるのではないか、と危惧します。世界的な流行を一日でもはやくおわらせることの重要性を再確認しました。

竹ノ下祐二
竹ノ下祐二
理学療法学科 教授

専門分野:人類学・霊長類学、生物多様性保全学、子ども学

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